4分33秒

はじめまして、説田です。ご挨拶の代わりに、9月5日にまつわるコラムを一つ。

作曲家ジョンケージが生まれた日。代表曲として有名な「4分33秒」という曲(?)は、初めてこの曲に対峙した当時20代のぼくには大きな衝撃で、後の価値観に大きな影響を及ぼしています。

なぜ「曲(?)」と書いたかと言いますと、すべての演者は最初から最後まで演奏をしません。楽譜には各楽章にTACET(休憩)と書いてあるのみなんですね。当然賛否があり、偉大な演奏と評価する人もいれば、茶番とみなす人もいます。

また、ジョンケージはあるとき、音のない世界の音を聞くためにハーバード大学の無音室に行ったそうです。そこで聴いたのが「神経系が働いている音」と「血液が流れている音」。

音楽という表現の中での無音。無音という中での音。「4分33秒」を聞いて以来、自分自身の固定観念なんて、たんなる思い込みかもしれないと考えるようになりました。ましてや他人に押し付けるなんて烏滸がましいことです。ただ、このブランドで挑戦してみたい重要な要素の一つが、自分の理解が及ばない事象に対峙したときに駆られる衝動。それを製品を通して表現してみたいと思っています。

どうぞ、よろしくお願いします。