無名の良さ

先日、別の仕事ですが、とある野外フェスでデザインユニットを招いて、ワークショップを行いました。活動を始めたばかりで、まだまだ「無名」ユニット。すでに名が世に轟く「有名」を起用すれば、手放しで盛り上がるのは想像に容易いのですが、無名だからこそ、無名である時期だからこそ、100%純粋な反応を体感できるチャンスでもあるのです。

もちろん、無名と言っても才能を信じて起用しています。賭けではなく、確信した上で。一緒に仕事をしたり、私生活でお酒を呑んだり、仕事場にも遊びに来てくれたり、そういった日常の繰り返しで信頼は生まれるものです。そんな生活の循環が確信を生み出します。注意すべきは、仲良し小好しを信頼と見誤ってはいけない、という点です。

今、世の中を見渡すと、希薄な関係性のもとで「有名」を起用する場面をよく見かけます。噂で見聞きしたことがあるくらいのレベルで。有名になるまでクオリティを高めてきた人たちに罪はないのですが(いや、希薄な関係性で乗っかる時点で罪かもしれませんが)、その名を片手間で利用して消費者を操ろうとする手法は下品ですね。

名前が一人歩きしてからでは、できないことが山ほどあります。何かものごとを始める時、がむしゃらに前に進むのも良いのですが、名もない時代にしかできないことを突き詰めるのも楽しいものです。ぼくら自身、このブランドを始めたばかりで無名です。有名になりたいわけじゃありません。ただ、具現化したい、表現したい想いはたくさんあるので、今、無名である時代に、自分たちに何ができるのか、追求しながら日々過ごしております。

堅苦しいこと書いてますが、楽しんでおります。